若さと健康というのは、夢を現実にする上でかなり重要なのだと、何とも当たり前の事を、今更ながらに痛感した。
もう、遅い。これから努力しても報われるはずがない。そう諦めてここで立ち止まって、何もしない日々が過ぎてゆくのは、一見楽だ。
けれどたまらなく、虚しく、悔しい。
もう、お世辞にも若いとは言えない。
歳を考えると嫌でも焦るし、体力のない脆弱な体が恨めしい。
それでも、立ち止まるよりは前に進みたいのだ。
亀の歩みと表現するより、蝸牛よりものろいと言わざるをえなくても。
私は生きている。
体も動いている。
自分の頭で考える事だってできる。
手遅れではないのだと、せめて自分くらいは信じて、できる範囲で進んでいきたい。
いい歳して、星に手が届かないと嘆く子供のようでも。
何かしたいと足掻いている間はまだ、私の心は辛うじて、「生きて」いるのだから。
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